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材・方法・評価を練り意欲的学び引き出す

全中社研横浜大会の模様 日本教育新聞より


身近・参加・自己有用感がキーワード

全国中学校社会科教育研究会(岩谷俊行会長)はこのほど、研究大会を横浜市で開いた。生徒が自己有用感を持つことが意欲的な学びをもたらすという観点に立ち、「材」「方法」「評価」の視点から授業を整理する試みが発表された。

横浜市社会科研究会が発表

 研究大会の運営の中心を担った横浜市社会科研究会では、数年前から「意欲的な学び」について研究を進めてきた。その研究方法として、「材」「方法」「評価」という三つの視点を設定している。例えば「方法」は授業技術の比較ではなく、子どもが「自分が参加していると実感できる場面」づくり。「評価」は自己有用感を持つために「満足できる自分に近づくための自己分析の仕方」ととらえた。

 このうち、「材」を視点とした研究では、「自分から分かりたくなるようなものとはどのようなものなのか」を中心に研究。「材」とは従来の教材や学習材といった考え方にとどまらず、

  1. 子どもにとって身近に感じられるもの
  2. 解いていくプロセスが味わえるもの
  3. 子どもの作品などが取り入れられているもの

という三点の要素に注目した。

文明開化のガス灯、鉄道…

地域の史跡から明治時代に迫る

市立港中公開授業

 横浜市立港中で開かれた「材」分科会の公開授業。二年生の歴史的分野で、「横浜で見つけた明治」がテーマだ。

 郵便制度やアイスクリームなど、横浜が発祥の地となっている事柄から、幕末から第一次世界大戦前後までの文化を中心に、明治という時代の特徴を考えさせる。例えば、「この時代はどんな時代だったのか」という疑問から、明治維新を学ぶ。また、「どうして外国のものを次々と取り入れたのか」を考え国内政策を学んでいく。

 十六時間配当の単元のまとめとなったこの時間は、「横浜に初めて伝えられたもの」にういて、生徒それぞれが、何を題材に調べるかを発表していく。題材選びの際に、何が重要なポイントなのかを突き詰めて考えさせたのが授業のポイントだ。

 例えば、「鉄道」をテーマにした生徒は最初、横浜の歴史の本を読んで、すべての人々の生活に役立つ「ガス灯」をテーマにしようと考えた。しかし、鉄道は乗車賃が高くても、政府の近代化を小腸するものになると考え直し、鉄道に決定。「外国に借金してまで作らなければならなかったことを考えても、シンボルにふさわしいのではないか」と発表した。

 また、逆にガス灯を選んだ生徒は、鉄道とガス灯のどちらを題材にしようかと悩んだ上、「庶民の生活に密着したところからの改革」であることを理由に挙げた。

 「政府がしたことを公平に、客観的に見る視点が重要です」。授業を担当する加藤幸也教諭がアドバイスした。

 この単元での中心となる「材」は横浜市内に点在する文明開化に関する史跡。また、大日本帝国憲法やポーツマス条約など、社会的事象のまとまりごとの中心となる材。さらにこの授業では、自分や友達の発表資料も、自分の考えを検証し、より深めるための材となった。

(日本教育新聞)

★横浜大会で発表された指導案を実践事例紹介のページに掲載いたしました。こちらよりご覧下さい。

 

2005/12/27


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